「食品メーカーの営業ってきついの?」
「食品メーカーの営業職として働く予定だけど、ブラックだったらどうしよう」
世の中の「営業職に対するイメージ」ですが
およそ3分の1の人が「つらそう」「厳しそう」「大変そう」と回答しています。
そんな中でも、なるべくホワイトな環境で営業職をやりたい人に対して、基本的には食品メーカーはおすすめです。
もちろん会社によりますし、感じ方には個人差もあります。
なぜなら
①基本的には飛び込み営業は無い
②ノルマがあまりきつくない
③働き方改革が進んできている
といった特徴があるからです。
この記事では、食品メーカーの営業職として15年間勤務経験のある私が、楽な会社の特徴ときつい会社の特徴を解説いたします。
この知識を知っておけば、食品メーカーのブラック企業を避け、安心して働ける可能性が上がります。
食品メーカー営業マンの1日の仕事の流れ
まずは食品メーカー営業マンの基本的な1日のタイムスケジュールをお伝えします。
8:00 出社、メールチェック&返信
8:30 販売データ分析、提案書作成
9:30 車移動
10:00 食品卸問屋の営業を訪問し事前商談
10:30 車移動
11:00 スーパー2店舗を訪問し、担当者から情報取集
12:00 お昼休憩
13:00 車移動
14:00 小売店本部にて商談
15:00 車移動
16:00 帰社し商談の宿題を済ませる
17:00 見積もり作成、社内向け資料入力
18:00 請求書など内務処理
18:30 帰社
おおよそ以上のようなスケジュールで動きます。
時期によっては、これより就業時間が長くなることも、短くなることもあります。
しかし多くの会社は、夜遅くまで残業するようなことは少なくなってきています。
楽な食品メーカーの特徴3選
①:飛び込み営業がない
食品メーカーの営業のほとんどは、ルート営業です。
もちろん部署や会社規模にはよります。
しかしほとんどの営業活動は
・スーパーやドラッグストアのバイヤーへの営業
・食品卸問屋への営業
・店舗の担当者への営業
となります。
飛び込み営業はつらい
飛び込み営業ってどんなイメージでしょうか?
つらそう?
契約が取れなそう?
ノルマがこなせなくて怒られそう?
その通り。飛び込み営業はめちゃくちゃつらいです。
実は僕は過去、食品メーカーの特殊な営業部署に居た経験があり、飛び込み営業を2年やったことがあります。
ある程度自分で希望して行った部署だったのですが、雨の日も、風の日も、断られるのがわかっているのに飛び込みをするのは精神的に非常にキツかったです。
結果自分には向いていないと思いましたし、成績もあまり振るいませんでした。
もちろん世の中には、飛び込み営業に向いている人もいます。
しかし
・コミュニケーションが苦手
・明るく振る舞うのが苦手
・人と打ち解けるのに時間がかかる
このようなタイプの人にとっては、はっきり言って全く向かない営業スタイルです。
ルートセールスは安心
その点、ルートセールスは基本的に同じお客さんのところに通い続けます。
そのため
・長期的に信頼関係を築ける
・ゆっくりコツコツと活動できる
・明るく元気な性格でなくてもやっていける
といった特徴があります。
自慢ではないのですが、僕は明るくもなく、コミュニケーションも得意ではないにも関わらず、営業MVP社長賞をもらっています。
ルート営業は長期的にコツコツやれば成果が出るので、メンタル的にもだいぶ楽な営業となります。
楽な理由②:ノルマがきつくない
もちろん売上や利益の営業目標はあります。
しかし食品メーカーの営業には、長期的な商品ブランドの育成や、取引先との長期的で良好な関係が求められる傾向にあります。
したがって営業マンにも、じっくりコツコツと、腰を据えて活動することが求められます。
少なくとも、新しく担当となった企業相手に、2ヶ月〜3ヶ月で結果を出せといったことは上司から言われません。
それはどんなに営業マンを追い込んだとしても、現実的に短期で結果を出すのは無理だとわかっているからです。
逆に
「ノルマがあるほうが燃える!!」
「ガツガツ売上を上げて、どんどん昇進したい!!」
などと思う人にとっては、食品メーカーの営業職は向かないかも知れません。
楽な理由③:働き方改革が進んでいる
食品業界の営業職の働き方は、十年前とは比べ物にならないほどホワイトに変わってきています。
定時帰りが可能
一昔前は、遅く残っているのが頑張っている証拠だと言われるような、古い業界でした。
しかし今では上司から
「なるべく早くあがってね、俺ももうあがるから」
と声がかけられるくらい、残業時間が少なくなっており、定時帰りも全然可能でラクです。
その傾向は僕の働く会社でもそうですし、同業他社の営業に聞いても同じとのことでした。
もちろんサービス残業をしている人もいないことはないのですが、会社からは逆に厳しい目で見られています。
生産性の高い社員が評価される時代が食品業界にも訪れています。
フレックスタイム制の導入
会社にはよりますが、フレックスタイムを導入する企業も増えています。
フレックスタイムとは
という制度です。
これにより例えば
・朝の通勤ラッシュや渋滞を時間をズラして回避
・夕方に趣味の時間を確保
・副業に取り組む時間をつくる
といったことが可能になります。
フレックスタイムを上手に活用すると、サラリーマンのネックとなっている、時間の拘束から自由になれる可能性があります。
テレワークの推進
2020年のコロナ禍により、食品業界でも一気にテレワークが進みました。
特に営業職はパソコン1台、携帯電話、ポケットWi-Fiさえあれば、ある程度の仕事はできてしまいます。
働く側からすると、かなりメリットがあります。
きつい会社の特徴
結論から言いますが、食品メーカーの営業職として働く中できつい会社は
カテゴリートップのブランドを持っていない企業
です。
比較的ホワイトな環境で働ける食品メーカーの営業職ですが、現にブラックな働き方でつらい思いをしている人もいます。
辛い理由は残業時間の問題やパワハラなど色々な理由があろうかと思います。
そんな中、食品メーカーで働く上で特有の辛さというものがあります。
それはカテゴリー下位のメーカーで働いていると、小売店バイヤーや食品卸問屋の営業から相手にされない、下に見られるということです。
簡単に言えば、ナメられます。
例えば飲料メーカーで言えば、コカコーラやサントリーは売り場に商品が無くてはならないメーカーの為、バイヤーも真剣に話を聞きます。
しかし聞いたこともないような下位メーカーで働いていた場合、一切話が聞いてもらえないなんてことはザラにあり、精神的にかなりつらい思いをします。
もちろんトップメーカーにはトップメーカーなりのきつさは有りますが、小売店から頼られている、必要とされている感覚は大きなものがあります。
きつい会社を避けるならカテゴリトップ3を狙え
きつい会社を避けるなら「スーパーに行けば必ずこの商品がある!」というブランドを持ったメーカーを選ぶと良いです。
例えば
・なめたけのカテゴリーで1位
・はるさめのカテゴリーで1位
・キムチのカテゴリーで1位
など、市場規模が小さめであってもそこでトップを取っている商品を持っているメーカーに対しては、バイヤーや問屋も一目おいて接してくれます。
まとめ
食品メーカーの営業は楽だ。
食品メーカーの営業はきつい。
どちらの意見もありますが、例えホワイト企業に入ったところで、所属する部署や上司によっては、きつい思いもします。
いわゆる配属ガチャというやつですね。
しかし事前に避けられる危険もあります。
この記事では、なるべく強いブランドや商品を持った食品メーカーを選ぶことが重要とお伝えしました。
また楽な会社の特徴として
・飛び込み営業がない(ルート営業が中心)
・きつくないノルマ
・働き方改革によるホワイト化
といった特徴があります。
志望する企業は自分にとって楽に働けそうか、きつい働き方になりそうか、きちんと下調べをしてから選ぶようにしましょう。
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